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医療者による留学情報発信・留学支援団体 チームWADA

チームWADA副代表・シカゴ大学心臓外科

太田壮美 (Takeyoshi Ota)

編集部からの紹介
アメリカで心臓血管外科医をされつつYoutuberとしてもご活動の北原先生が代表のTeamWADAの紹介です!枠に囚われないとっても楽しそうなコミュニティで、ここに書ききれなかった内容は、Noteにupしておりますので、そちらも是非ご笑覧下さいませ。
(UJA編集部 土肥栄祐)

チームWADAとは

チームWADAは海外で活躍する医師・看護師・薬剤師・臨床工学士、その他さまざまな職種の医療従事者がリアルタイムに情報を発信するNPO法人です。北米・ヨーロッパ・オセアニア・アジア諸国を中心として海外からの情報発信を礎に、医療関係者・医学生・看護学生等の海外留学・海外就労支援及び海外で働く人々の交流の場を提供し医学・研究の発展を目標としています。



チームWADA命名の由来


チームWADAの代表理事である北原大翔(Hiroto Kitahara)が、私の所属するシカゴ大学心臓外科のフェローとして赴任してきたのは2016年のことでした。当時、北原先生はある団体のウェブサイトに「海外でトレーニングしている医師のブログ」にアメリカ代表として寄稿していました。そのブログの存在が知れわたるにつれシカゴ大学に見学に訪れる日本の若手外科医が次第に増えてきました。その中の一人が当時研修医であった和田先生だったのです。

 しかし、見学に必要な規定の書類に不備があり直前になって見学ができないという事態になってしまいました。和田先生本人はすでに航空券・ホテルを押さえ、病院の休暇申請も済ませていたため、「もう後戻りはできないので、とりあえずシカゴには行こうと思います。病院見学ができないのは残念ですができれば一度食事でもご一緒できれば幸いです」とのことでした。和田先生の意気込みに触れ、それならばと和田先生のシカゴ滞在1週間の間、我々も和田先生を精一杯もてなそうということになりました。その際「チームWADA設立だ!」と宣言したのが始まりです。2017年のことでした。

 その後はシカゴ大学を見学に訪れてくれる人たちをもてなす会として機能していましたが、次第に規模を拡大し活動の幅を広げ、日米両国においてNPO法人として登録されさまざまな活動を行う団体に成長しました。


チームWADA組織図

チームWADAは、7人の幹部を中心に世界各地に支部を配置し、日々精力的に活動しています。


ここでは留学に関係した活動を中心に紹介致します。チームWADAは、もっと多彩で自由度の高い活動を行なっていますが、そちらはNote版でご笑覧下さいませ。


チームWADA主な活動内容

  • YouTube

北原代表が「本物の外科医」と名乗りYouTuberとしてチームWADAチャンネルから情報発信をしています。

 毎週日曜日の「留学医師LIVE」では、世界中で活躍する医師をはじめとする医療従事者の人たちから一人をゲストとして招き、北原代表とアシスタントの詩子さんがコンビを組んで、ゲストの方々の個性に富んだ海外留学・就職に至った背景や経緯、ノウハウなどをインタビュー形式でお届けしています。海外への留学・就職を目指す人に不可欠な有力情報が満載です。

 毎週土曜日には、「本物の外科医」によるいろいろな挑戦企画をライブ配信しています。毎日更新のショート動画では、視聴者の方々から医療に関する様々な疑問質問に一問一答でコミカルかつ軽快にお答えしています。


 現在チャンネル登録者数16万人以上に達しています。今後もどんどん有益な動画をアップしていきますのでチャンネル登録よろしくお願いいたします。


  • Blog

世界中で医療や研究に携わっているチームWADAメンバーが、海外留学の今をブログでお伝えしています。ヨーロッパ・アフリカ地区からは7名(心臓外科医4名、消化器外科医1名、看護師1名、医学生1名)、アジア・オセアニア地区からは15名(心臓外科医6名、総合診療医2名、診療看護師2名、研修医2名、医学生2名他)、アメリカ・カナダ地区からは14名(心臓外科医6名、循環器内科医1名、看護師1名、薬剤師1名、麻酔科医1名他)の布陣で、日々の出来事を徒然なるままに綴ったり、留学や医療に関する思いについて論じたり、留学・就職における事務手続きや面接のノウハウなど他では得にくい生の現場の情報を発信しています。


  • ICE fellowship

チームWADAでは将来留学を考えている学生・研修医・若手医師などを対象に海外留学体験ツアーを無償で提供しています。フェローシップ設立に至った貢献者の愛須先生にちなんでICE fellowshipと名付けられました。

 第一回のフェローシップ当選者の若見先生にはニューヨーク、ワシントンDC、シカゴの各都市・病院を見学して周るアメリカ横断(?)ツアーを贈呈しました。ブログやYouTubeを通してしか知り得なかった海外の前線で働く医師を会って話したり、実際の医療現場を体験することで何かを掴んだようでした。


コロナ禍にて近年は中断していますが、2023年より再開予定です。


  • 冠動脈吻合日本一への挑戦企画

近年、若手外科医の教育目的のため心臓外科系の各学会主催で、冠動脈バイパス術の際に必要となる冠動脈吻合の技術を競う大会が毎年開催されています。そこでコロナ禍の折、チームWADAでは研修医・若手心臓外科医とトレーニングし大会に送り込んで優勝を目指すという企画を行いました。

 公募から若手チャレンジャー5人を募り、大会入賞・優勝経験者の先生方にマンツーマンで約半年に渡りトレーニングをしていただきました。企画には吻合トレーニングキットを製作販売しているEBMさんの協賛を得て、トレーニングの様子や上達ぶりをZoomにて定期的にチェックし、皆で悩みや問題の共有し、アドバイスをしあって技術の向上に努めました。大会では各チャレンジャーが奮闘し技術の向上のみならず手術手技、医師として生涯にわたって学んでいくことの大切さを学んだようでした。


  • 心臓外科手術動画シリーズ

チームWADA幹部の月岡先生がイムス葛飾ハートセンターのウェブサイトを通じて心臓外科における手術手技の解説動画を発信しています。手術手技の動画は外科医にとって欠かせない教育ツールである一方、個人情報の管理上の煩雑な手続きを要したり、一般的にはセンシティブな映像を含むため映像公開における倫理的な問題をクリアしなくてはならないため躊躇する施設が多い中、このような教育的な動画発信は貴重です。


  • チームWADA学生インターン企画


チームWADAでは学生インターンを常時広く募集しており、現時点で140名以上の世界中の学生インターンが所属しています。チームWADA幹部のsuperviseの元、各自が自主性を持って興味のある活動を精力的に行なっています。以下にその一部を供覧します。チームWADA学生インターンは常時募集しています。興味のある方はこちらからご連絡ください。


1)Clinical Dojo Advanced

症例ベースの診断推論はこれまで対面での参加に限定されていました。しかし、コロナ禍中でオンライン会議が主流となり、国境を超えworld best classの先生方から学生たちが直接学ぶことが可能となりました。私たちはClinical Dojo advancedにて”米国流”の臨床推論を早期から経験することにより世界で活躍ができる医師を目指しています。

 ハワイ州クイーンズメディカルセンターにてホスピタリストとして活躍をされている Dr.Masayuki Nogiより2か月に1回実際の症例をベースとして英語にて ⑴ 問診を行い、⑵ 考えられる病態となぜそれを考えられるかを推論し、⑶ ケースプレゼンテーションを行う 勉強会を行っています。また会の最後にはDr.Masayuki Nogiより直接フィードバックをもらうことにより、自分の思考の癖を早期より理解し、改善する事を目標としています。


2)Let’s share our USMLE journey

Team WADAインターン学生部は将来留学したいという学生が多数在籍しており、同じ志を持った学生同士での、USMLEについて絶好の情報共有の場だと考え、この企画を始動しました。USMLEに合格された方から直接(online)で体験談をお聞きする会を開催しています。趣旨は勉強のmotivation の維持、学習のサポートに役立てることです。また、少人数の集まりの時には個人的に悩んでいることを相談でき、身近に勉強仲間がいない学生の支えになりたいと考えています。M1〜6まで幅広い学生に参加いただいています。他の学生団体ともコラボしてUSMLEに関連する企画があります。

将来留学を考えている学生には是非ご参加いただきたいです。一緒にUSMLE頑張りましょう!


3)OET医学生企画

イギリスで病院看護管理職をされているRossiさんのご指導のもと、土曜日の日本時間20時から英語で医療面接の勉強会を行っています。詳しくはこちらのサイトに医師役をやった方が書いたブログがありますのでチェックしてみてください!






4)女性医師へのインタビュー企画


米国勤務医の出産育児シリーズは、そのタイトル通り、アメリカで出産・育児を経験した医師へのインタビュー企画です。小児集中治療科医の宮地麻衣先生とチームWADA学生インターンが、どんなゲストの働き方、人生観に迫ります。今後も新企画としてリニューアル予定です。お楽しみに!




5)English Dojo


Team WADAの学生インターン企画には珍しい、医療系の用語をあまり使わない英会話の企画です。飲み会などでやるゲームから軽いディスカッション形式まで、さまざまな形式で世界各地の友人たちと会話を楽しめます!



チームWADA の今後の展望


チームWADAは何に縛られることなく自由に活動しています。意志を持った個人が集まり気の向くまま企画を発案し、それに賛同する仲間が協力し合って目標に到達するために全力で進んでいます。国境や医療職種による隔たりをなくし個人がそれぞれの夢に向かって進み、かつ団体の共通の目標を成し遂げるべく活動しています。職種を問わず誰でも参加可能です。

 また、チームWADAのNPO活動は皆様からの寄付で成り立っています。活動に興味のある方、寄付のお問合せ等はこちらからご連絡いただければ幸甚です。


最後にチームWADA代表の北原からのチームWADA設立にあたっての想いを記して終わりにしたいと思います。このような素晴らしい執筆の機会を与えていただいたUJAの皆様、ありがとうございました。

 僕はチームWADAを“ある人達”にとってのモチベーターにしたいと思っています。その“ある人達”とは、かつての僕のように、「こういう人は心臓外科向き、こういう人は向かないよ」と言われ、そんなのくそくらえだと思う医学生だったり、「留学したいならもっと積極的に何かしたら」と言われ、そんなことわかってるけどそこまでアグレッシブにできないんだよと思う研修医だったり、「臨床だけやってないでもっと論文とか書かないと」と言われ、でも具体的にどうしたらいいか教えてもらえていない若手医師だったり、そういった人達です。

 自分でどんどんと道を切り拓いていく人は本当に一部で、やりたいんだけどなかなかできない、どうしたらいいかわからない、わかってても色々考えると思い切ってできない、そういうの苦手だ、という人がほとんどだと思うのです。

 僕もそうでしたし、今でもそうです。僕はそういった大多数の人達に対して、「積極的にやっていかないとダメだよ、切り拓ける一部の人にならないと」と自分でもできないことを無責任に言い放つのではなく、意味のあるないに関わらず絶えず情報を発信し続け、それがその人達のモチベーションになったり、何かをしてみようと思う原動力になったりすれば、それは素晴らしいことだと思っています。

 僕の周りにはモチベーターとなる人達がたくさんいて、そのおかげでモチベーションを保ち続けてこれました。思えばそれは非常に幸運なことで、すべての人の周りにそういった人がいてくれるとは限らないと思うのです。

 だからこそ、チームWADAがそういった、情報が欲しい、きっかけが欲しい、自らを鼓舞してくれる先輩・同僚・ロールモデルが欲しい、あるいは自分でもまだわからない何かが欲しい人達にとっての、その“何か”になれればいいなと心から思っています。


北原大翔


各種リンク


略歴:

太田壮美(Takeyoshi Ota、MD, PhD) シカゴ大学心臓外科、教授

1999年神戸大学医学部卒業

2005年ピッツバーグ大学心臓胸部外科

2011年コロンビア大学心臓外科

2013年シカゴ大学心臓胸部外科



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