執筆者:水田 勝利 執筆日:2020年4月19日 国名:アメリカ 所属:フロリダ大学 土壌数理学部 トピック:海外生活、大学院
doi: 10.34536/covid19-004
学生としての視点ですが、現在私の大学ではPhD defenseやexit seminarはzoomで実施しております。夏セメスターが終わる8月までは全ての授業をオンラインで実施することに決定しました。それ以降はまだ検討中とのことですが、キャンパスに占める学生数が最も多くなる秋セメスターに授業が通常運営されるかどうかは懐疑的です。秋から入学する予定だった方々は、春セメスターから入学することが決定しました。学部長(Department chair)が大学院生を対象に月2ほどで会議を持ってくださり、一人一人が今必要なサポートを聞いたり、大学からの最新情報を共有しています。
学校閉鎖のためサンプルの分析が出来ず、卒業に向けて焦りを感じる学生が多くいます。彼らは通常運転している近場の研究機関にサンプルを送ることや、コロナの影響が比較的小さい州の研究機関にサンプルを郵送して分析を済ませるといった案が出ており、そのコストを調べて学部やカレッジと検討しています。エネルギー省から研究資金を利用している学生はEssential employeeとして見なされ、現在も大学で研究しております。マウスや短期的な研究の実施が必要な研究も行われていますが、主な大学院生は群および州から自宅待機要請が出た3月中旬から自宅で論文調査や執筆を行っています。
採用プロセスの中止を検討しているアメリカの大学機関や企業もあり、今年卒業する予定の学生は特に不安を感じているでしょう。私もその一人ですが、これまで築いたネットワークをもとに来年の春雇用を予定している研究機関や企業への応募、またポスドクフェローへの応募の準備を早めに行っています。